たとえば。
会社に勤務して、会社にこき使われてですね、
辛い辛いと嘆いている人は多いですけどね。
誤解を覚悟で言うとね、
本当はね、それはとっても楽な道。
なぜって、自分で舵取りをしなくていいから。
歯車に徹していたって、船は進んでくれるから。
これが、自分が自分の舵取りをするとなると、
意識的にそうするとなるとなおさら、
直言すれば、どれほどサラリーマンが楽だったか、
理解できるの。
人間に、というか、人体にとって、
一番過酷なことってなんだと思う?
実は「思考し続けること」。
二番目は代謝の確保や食べ物の消化吸収で、
筋肉を動かし続けることは、三番目くらいなの。
自分で自分の針路を取り続けるなら、
今まさにどこに舳先を向けるべきか、
きちんと考え続けなければならない。
それは「使われる身」では決してわからない、
とてつもない苦難の道。
でも、「ラク」イコール「たのしい」、ではないの。
人はしばしば、先払いで幸せを買い求めようとするけれど。
「ラク」を支払っても、幸せが買えるとは限らない。
もちろんそういう場合もあるけれど、
もっと確実なのは、「たのしい」の先払い。
本当にしたいこと、充実できることを突き詰めた、
「楽しい」の後には、
どこまでも広がるオンリーワンの世界が、
待っている。
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