・オリジナル小説 『うたいしこと。』
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常に曖昧に。
「働かざるもの食うべからず」
っていうよね。
ふつう、
「労働して収入を得てないやつに生きる資格はない」
みたいな意味合いで解釈されてると思うけど。
額面通りだと、
「働けない人に生きる資格はない」
と言ってることになるよね。
まだちっちゃい子供とか、体が不自由だったりとか。
一見正論なようでいて、実は正論じゃないんだよこの解釈。
というか、愛がない。
で、ふと聞こえたの。
ここでの「働く」は、
「「収入のある仕事をこなす」って意味じゃないんだ」と。
いや、ちょっと違うな。
「じゃない」というより、
それは内包されてる意味合いの一部にすぎないんだ、と。
「働」って字は、「人が動く」だよね。
人が動けば、カロリーとかエネルギーとか消費するよね。
「働かざるもの」つまり「動かざる人」。
カロリー、そんなに消費しないよね。動く人に比べて。
消費しないのに、消費分以上の飲食をするもんじゃないよ。
でないと病気とか不幸とかが天の贈り物になっちゃうよ。
そうなると、解釈の角度がかなり変わってくるよね。
「働かざるもの食うべからず」の意味って、
実は、エネルギー的な収支とか出入りのバランスを、
きちんとわきまえようよ、ってことみたい。
これなら例えば、こどもはよく遊んでよく成長するから、
「労働」してなくてもとてつもなく「働いてる」わけだし。
みんなに当てはまることわざになるね、と膝を打った夜明け前。