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変わらない信号はない

『赤信号 みんなで渡れば 怖くない』

 ……なんてたまに言われますが。

 ちょっとタチの悪い印象で用いられるんでしょうけど、
 実はこれ、まだマシなほうでして。

 だって、
「赤信号はほんとは危ないから渡っちゃ良くない」
 ってことを一応自覚してますもん。

 見渡す世間の内、多くの人々には、
 むしろこっちの標語(?)が当てはまるんです。

『赤信号 みんな渡ってるから 渡れって意味なんだね』(超字余り)


 怒る
 怒鳴る
 威張る
 愚痴る
 文句を言う
 不平不満を言う
 悪口を言う
 陰口を叩く
 嫉妬する
 嘲笑する
 いじける
 羨む
 貪る
 侮る
 騙す
 奪う
 暴力を振るう
 こき下ろす
 尊大に振舞う
 他人を糾弾する
 自分を卑下する
 他人を見下す
 自分を責める
 他人を責める
 他の何かに責任転嫁する
 自分を運命の被害者だと思い込む
 自分を悲劇の主人公だと思い込む
 世界の全ては私の敵だと思い込む
 過ぎたことを後悔する
 未来の状況を不安がる



 全部、赤信号。

 たくさんの人々が、それでも渡ろうとする。
 渡ろうとして、もれなく車にはねられて、痛い目見てる。

 でも、やっぱり赤信号は渡らなきゃいけないんだって思い込んでるから、また渡る。

 渡って、渡りきった先に、
 素敵な素敵なご褒美が、幸せが待ってるって思い込んでるから、また渡る。


 でも、それで向こう岸に辿り着いた人なんて、いないんですよね。
 そもそも「向こう岸」なんてどこまで渡っても見えないんですよね。
 なのに、なんで「向こう岸に幸せがある」なんて、わかるんだろ。


 それは、
 偶然はねられずに「独自の目標に決めた距離まで渡った」人が、
 「ああ、俺はここまで渡ったぞ! やったぞ!」
 って、一時の達成感・解放感を幸せと勘違いして、そこでバンザイしてたから。

 他のみんながそれを見て、
 羨ましがったり、「よーし俺も!」と意気込むから。
 あの場所こそが向こう岸なのだと、こぞって目標にするから。


 そこはまだ、車道のど真ん中なのにも関わらずね。



『山のあなたの空遠く、幸い住むと人のいう
 噫(ああ)、われひとと尋(と)めゆきて、
 涙さしぐみ、かえりきぬ
 山のあなたになお遠く、幸い住むと人のいう』

(カ-ル・ブッセ 作/上田敏 訳)




 だけど、そうやって無数の人がはねられていく中、
「あれ? なんかおかしいんじゃない?」
 って疑問を抱く人が、僅かながら出てくる。


 更にその中から、この疑問を真摯に受け止めて、
「もしかして、赤信号って渡っちゃまずいんじゃない?」
 って仮説を打ち立てる人が、僅かながら出てくる。


 更に更にその中から、この仮説を誠実に検証し続けて、
「あ、やっぱり赤信号って、渡っちゃいけないんだ!」
 って確信と結論を導き出す人が、僅かながら出てくる。


 それが、「目覚め」の始まりです。


 そして、渡っちゃいけないんだという結論を、
 それまでの「渡り癖」と問答しつつ、地道に実践していくことで、

 時々焦りながら、でもやっぱり焦らずに、
 ゆっくりじっくり、少しずつ力を抜く術を身につけながら、
 ただただ、「渡らない」「その場に在る」という実践をしていくことで、

 いつしか気付くんです。


「ありゃ。渡らなきゃ幸せじゃん」



『赤信号 渡らずにいれば 青になる』



 ♪とーぉりゃんせーとーりゃんせー

 ちなみに青信号の中には、が描かれてます。

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